社長のブログ
企業は新人をひろえない
企業にとって、新卒採用は、経営課題である。
人を増やさないと業績があがらない企業は多いからだ。
しかしながら、人をとっても、講座形式で教育している暇はない。
ディー・エヌ・エーの南場さんがいっていたように「働きながら成長していく」しかない。
本当は、企業は人を大切にし、しっかり育てたいと思っている。
現実的に企業は新人を「ひろえない」。
だから、採用は経営課題だ。誰でもとっていいわけではない。
自分で勝手に育つ人を採用しなければならない。
勝手に育つ素地とは??
環境により必要な素地は微妙に異なるものの、共通していえることは、「地頭の良さ」だ。
体育会系の気合・根性ではなく、「地頭の良さ」だ。地頭がよければ、耐えることができる。地頭は学歴・偏差値ではない。
これまで体育会で鍛えた筋力・メンタルが活きるのは、地頭の次だ。
長期インターンシップでも、学生の思考は割れる。
1.この仕事が辛い、気持ちがついていかない。
2.この仕事は将来のためにやっている。
かなり簡略化したが、どれだけ先をみて、かつ戦略的であるか。
2の人は、勝手に成長する。もしかすると人生の目標に向けて組織から旅立つ可能性はあるものの、目的がしっかりしているため成果を必ず残す。
1の人は、最短で1日でやめる。おそくても入社後1年以内にやめていく。フィードバックは何も受け入れない。耳に入れない。
新卒でも18~24歳、採用の時点で、1か2かは分かれている。
だから、育てるというよりは見極めになるのだろう。
企業は新人をひろえない、ならば、自分で何とかするしかない。
2の思考を養うためには、戦略、もっとくずすと仮説を立て続けることだ。
結果、思考力が身につき長期的視点をもてる。
「仮説」とは、方法論だ。営業であれば、1つの方法ではなく、10の方法をもっている人の方がうまくいきそうだ。
テレアポ、飛び込み、紹介、webマーケ、交流会。。。
テレアポだけでも数百通り、それ以上のやり方がある。
心がおれるポイントとして、1つしか方法がなく、それが失敗した時に、「もうダメだ、うまくいくはずがない。」
こうなる人は、成果がでないうちに他責にして終わる。
気合と根性があっても、1つの方法で、身が砕け散るまで何万回もやれば、どんな人間でも折れる。
100通りの仮説があれば、1つ失敗しても、あと99ある!という余裕がもてる。
だから、「仮説思考」が必要だ。
自分と同じやり方は5万人以上がやっていると思った方がいい。
どれだけ、他人が考えられないことをやるかだ。
新卒で入社したあとには、5万人以上がやっている仕事のやり方を教わるだろう。そして、新人全員で同じやり方で、仕事に突っ込まされる。他の新人と違う仮説など、いきなり思いつかない人が多い。
複数の仮説がなければないほど、どんどん離職していくだろう。
勤務時間が長くても、多くの仮説をあぶりだし、仕事がうまくいけば楽しくて仕方がないはずだ。
勤務時間の長さ、ではなく、成果がでないことへのストレス、の方が大きな離職原因でもある。
仮説思考は、仕事を通じて養うしかない。
まず仮説の観点がないからだ。仮説って、どうやって考えるのか?
それを理解するのは、色んな仕事をやりまくるしかない。
つまり、仕事から仮説思考を学ぶ。
究極は、飲食店でのアルバイトでも仮説思考は育つ。
・どう接客したら、おかわりをもらえるか?
・何を伝えたら、もう一度来店してくれるか?
問い続け、自分のなりの施策・他者のマネを何千・何万通り繰り返せば、多くの仮説を導きだせるようになる。
「仮説」という言葉よりも、すぐに諦めてしまう、すぐに心が折れてしまう原因を考えてみたらいい。
企業という形ないものを頼るのではなく、自分で自分を何とかする仮説をだし続けるしかない。